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JAHAセミナー一日目

2,3日前から急に寒くなりだして

1月も半ばを過ぎて、ようやく冬本番という感じです。

そんなクソ寒い中3日連続お休みをいただいて

JAHA国際セミナーに行っております。

今回のテーマは

実際の症例に基づく最新の内分泌学
~複雑な内分泌疾患の解決への糸口を見つけるためには~


講師はDr. Robert Shiel (アイルランドの先生)

講義を聴いてちょっと面白かったところを忘れないうちに書いておく




一日目 犬の副腎皮質機能亢進症


副腎皮質機能亢進症の診断
 必ず臨床症状がある症例のみ副腎皮質機能亢進症の検査を行う。
 診断が難しいので、検査はACTH刺激試験、低用量デキサメサゾン刺激試験、尿中コルチゾール/クレアチニン比の3つを組み合わせて行う。

副腎のサイズについて(腹背方向の長さ)
 たいていはPDHでは両側が腫大、ATでは反対側が萎縮しているが、PDHでも小さいものは5mm程度のことがあるし、ATでも反対側の副腎が5mm程度あることはある。

内因性ACTH測定
 PDHとATの鑑別に有用。検体の取り扱いに注意が(常に冷やす必要あり)
 
トリロスタンによる治療とモニター
 モニタリングはACTH刺激試験で行う。しかし、コルチゾール値と臨床症状には相関性がないので、トリロスタンの薬用量は症状を見て決める。ACTH刺激試験を行うときは、必ず投与後何時間で測定するか決めて行う。(別に2時間後でも4時間後でも6時間後でもいいが、検査のたびに測定する時間を変えてはいけない)
 禁忌は慢性肝疾患、慢性腎臓病、妊娠中、K保持性利尿薬やACE-Iとの併用(ただし、症例によっては仕方なく同時使用しなくてはならない場合もある)

トリロスタンの副作用
 ネルソン徴候 … 下垂体へのネガティブフィードバックが起こらなくなるため、急激に下垂体腫大が起こる。それによって急性の神経症状が起こる(旋回運動、反応性の低下)。グルココルチコイドの投与で治まる。
 副腎壊死 … 下垂体からのACTHが増加するために副腎に出血や壊死が起こる。

コントロールがうまくいかない副腎皮質機能亢進症の治療
 トリロスタンを増量するならACTH刺激試験を行ってコルチゾール値を測る。トリロスタン投与後4時間で測って、コルチゾール値が十分に低いなら、次は投与後24時間で測る。コルチゾール値が高いならトリロスタンをBIDにする。コルチゾール値が低いなら、低コルチゾール血症の危険があるから増やさない。それから、その他の疾患がないかを探す。とくに副腎皮質機能亢進症のときは免疫抑制から尿路感染症や尿結石症をおこし、その症状がPU/PDと間違われるときがある。それらがないなら、トリロスタンをやめてミトタンにしてみるとコントロールが良好になることがある。

典型的ではないタイプの副腎皮質機能亢進症
 副腎皮質機能亢進症の臨床症状があるが、ACTH刺激試験、低用量デキサメサゾン刺激試験では正常値になるタイプ。
 ACTH非依存性副腎皮質機能亢進症 … ヒトで報告あり。コルチゾール産生細胞にはACTH受容体以外の受容体がいくつかある。それらが刺激されてコルチゾールを産生することがある。犬での報告は、食事誘発性副腎皮質機能亢進症。高たんぱく食を摂取後に尿中コルチゾール/クレアチニン比の上昇がみられ、病理検査でコルチゾール産生細胞の受容体に変化があった。
 異所性ACTH分泌性腫瘍 … 肺や腹腔内臓器(肝臓、すい臓)に発生することがある。

その他
 スコティッシュテリアはALPが高くなっている犬種なので、それだけで副腎皮質機能亢進症を疑わないように。
 SARDs(突発性後天性網膜変性症候群)で副腎皮質機能亢進症様の症状が出る。実際に副腎皮質機能亢進症なのは10%くらい。
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Author:まつおか動物病院
阪南市のまつおか動物病院の院長以下スタッフがつづる病院日誌です。

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